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執筆者の写真早川美水

考えることを考える

更新日:2024年5月31日



人間が1日に考える回数は、個人差や状況によって異なりますが、おおよそ5万から7万回程度だと言われています。


ただし、これらの考えのほとんどは無意識的なもので、問題解決、判断、決定、創造などの高度な認知活動を伴う意識的な思考の回数は1日に数百回から数千回程度とされています。


なお、睡眠中も脳は活動を続けているため、夢を見ることも含めると1日の思考回数はさらに増えますが、これらの数字はあくまで推測であり、個人差や状況によって大きく異なることもあります。


例えば、複雑な問題に直面している人は一日中ほとんど考えることに費やすこともあるでしょう。



■そもそも「考える」とは何か?


「考える」とは、知識、情報、経験、感情、直感などを統合して、問題や状況について理解を深め、意見や判断を形成するプロセスです。

このプロセスは人間の脳が行う高度な認知活動の一部で、言語、思考、注意、記憶、学習などの様々な機能が必要になります。


そして、「考える」ことには、直感的な判断や感情的な反応から論理的な推論や分析まで様々なレベルがあり、それぞれのレベルには個人のバイアスや背景、文化的な要因などが影響を与えることもあります。


つまり、「考える」ことは、人間が問題に直面したときに適切な解決策を見つけたり、創造的なアイデアを生み出したりするために必要なプロセスということになります。



■考えることを考える


ここからが本題です。

まず、「考える」ことを考えるということは、メタ認知の一形態であり、自分自身の思考プロセスについて考えることです。


つまり、自分が何を考えているのか、なぜそのように考えているのか、その考えは正しいのか、他にどのような考え方があるのかなどを分析することです。


自分自身の思考プロセスを分析することで、自分自身がどのような前提や思考パターンに基づいているかを理解し、それらを改善することができます。


例えば、自分が偏見や先入観に基づいていることに気づき、それらを排除することで、より客観的な判断を下すことができるのです。


ここで、一つの例を挙げてみます。


20代くらいの男性がイヤフォンをして電車に乗り、空席がないためシルバーシートに座ったとします。


毎日脊髄反射で生きてきた人は、この行動を見て恐らくこの様に考えるでしょう。

「若いのにシルバーシートに座るのか」

「ヘルプマーク付けてないじゃないか」

「音楽聞いて周りの声を聞かないようにしてるのか」


しかし、普段から「考える」ことを考える人は、この様に考えます。

「20代に見えるけど、若く見えるのかも」

「足か腰が悪いのかもしれない」

「ヘルプマークが付いてないけど、忘れたか落としたのかもしれない」

「ミソフォニアか聴覚過敏の人かもしれない」

「普段は電車を使わないが今日は何か理由があるのかもしれない」


「考える」ことを考える人はインプットも多いので、この様な思考ができるのです。


また、「考える」ことを考えることは、自分自身の思考力や創造力を高めることにも繋がります。

思考力が高まると論理的な思考ができるようになり、相手に分かりやすいように話しをすることができたり、その逆に相手の分かりにくい話しを自分に分かりやすく変換することもできます。


そして、創造的なアイデアを生み出すことができれば、学校や会社などでブラック校則や効率の悪いマニュアルなどを排除し、社会や集団が望ましい状態を保つための秩序を形成することに繋がるでしょう。


総じて言えることは、「考える」ことを考えることは、より高度な思考力や自己認識を発展させることができる貴重なプロセスであるということです。



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